レグルス

映画オタク

罪と悪

2月に観ていたこの映画のレビューがなされていませんでした。これは失敬。なんで書かなかったのかな?

ノワール系作品の中では設定、背景も他の作品とは異なっていて、本格的なガチガチのヤクザよりも、若い不良を集めてしっかり事業を進めていくという組織犯罪から、過去と現在に起こった殺人事件を契機に複雑な人間関係がクローズアップされるという展開はとても面白かったですね。あとは地域の問題って、「ヴィレッジ」や「ミステリという勿れ」などで描かれた雰囲気も同様に描かれていましたね。

ノワール系ってどうしても異常性愛の問題が絡んでくるような気がしますが、この作品では小児性愛が絡んできました。殺人を犯すことも同情の余地はあるものの、そこをバッサリ組織のために冷酷に判断を下す高良健吾の演技が秀逸でした。

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レディバード

2017年の作品、Amazonプライム・ビデオで鑑賞です。

A24作品です。これはかなり見応えあります。主題とされるのが思春期の女子高生とそのお母さんの関係。お父さんのリストラされて家計が苦しい中で、お金がない、兄弟は不良(最後は就職頑張る)、勉強できないが大学は東海岸希望、性に興味津々という女の子の女親ですからとにかく喧嘩ばかりしていて、最初の車のシーンから空港への車のシーンまでずっと喧嘩。だけど親の子への愛情はちゃんと伝わってますよというラストシーンでした。

まあ、この女子高生結構はちゃめちゃで、よく友達付き合ってくれてるなって思いましたけど、これが普通なのかな?ルックスも良くて、あまり嫌悪感を感じさせない様子でしたから、観ていて苦痛ではありませんでした。

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辰巳

ユーロスペース渋谷で鑑賞です。

こうしたノワール映画、「バッドランズ」で注目するようになり、今年でいえば「罪と悪」がよかったですね。とにかく破天荒にめちゃくちゃな狂犬ヤクザを怒らした、粋がってる女の子と主役の辰巳。死体解体作業を裏の家業としている男で、「ブラックラグーン」から見ると掃除屋ソーヤーを思い出しました。

元カノ殺されたわけだから、当然内輪揉めになっても復讐を考えてしかるべきだし、かなりややこしい人間関係の中で、展開はやはりブラックラグーンの鷲峰組を思い出させましたね。最後に男は静かに死んでいく。カッコ良すぎでしょ。やはり男は見守られながら死ぬよりも誰もいないところでこっそり死にたいなって思いましたし、こんな生き方したかったです。

⭐️⭐️⭐️⭐️

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ウーマントーキング 私たちの選択

2022年の作品、Amazonプライム・ビデオで鑑賞です。

公開当時気になってはいたのですが、まだこれを観るほどの活動性はなくパスしていました。今回配信で観ましたが、良い映画だと思いました。

ある閉鎖的な村で起こったレイプ事件。まだ男女差別が著しい時代に、やっと女性の参政権が得られた頃の時代に、女性の権利を求めて村を出るのか、我慢して踏みとどまるか?世代間の考え方の違いを赤裸々に意見される中で、女性の生存権をアピールして老若男女がまとまっていき、子供達も引き連れて大脱出するというストーリーです。

今の時代の若者が見たらすごく違和感感じるかもしれませんが、数十年前は日本でもこれが普通だったんですよね。色々と思うところが湧いてくる映画でした。

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X エックス

2022年の作品、Amazonプライム・ビデオで鑑賞です。

「パールPearl」の後日談というか、こちらの方が先に公開されていたので前日談になるのかな?昨年観たパールがお婆さんになっていました。このお婆さんが最恐殺戮怪物として大活躍?します。ホラーとしての怖さというより結構笑える映画です。A24作品さすがですね。これシリーズで3作目があるようなので絶対観ようと思います。

「葉桜の季節に君を想うということ」歌野晶午という作家の小説がありますが、こういう高齢者が頑張る映画観ると思い出してしまいます。本当にこの主人公パールは何歳だったのかな?全体的には普通のホラー映画によくある若者出てきてエロエロ満載というやつでしたが、設定だけでも観ていて飽きない面白さでした。

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名探偵コナン 100万ドルの五稜星

TOHOシネマズ渋谷で鑑賞です。

ここ最近はずっと劇場版見ていますが、いつ見ても顔が一緒で誰が誰なのかよくわからない。昨年大活躍した灰原さんは今回ほとんど出てきておりません。怪盗キッドさんがメインだと思いますが、数ヶ月前に怪盗キッド特集で映画化されていましたので、これも前持って見ておいた方が良かったかもしれません。現在配信放映中。

ルパン三世みたいな感じから始まってますが、空飛んじゃうしかっこよかったですね。それにしてもコナン君のスケボー凄すぎます。なんでロープウエーの電線上を走れるのでしょうか?それに服部くんと福城さんのセスナ機上での空中の戦い、無理ゲーです。あのおばちゃんと執事はなんなの?存在意義不明。川添さんは最初から怪しかったですね。

日曜日でしたが大入満員。若い女の子たちが多い。何度も見る人もいるみたいです。もう寅さんレベルです。

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YOKOHAMA

シネマート新宿で鑑賞です。

うまいこと「マンティコア」の次の映画として時間的にも観ることができたので、久々のダブルヘッダーとなりました。この映画は「一月の声に歓びを刻め」と同じオムニバス映画ですが、テーマは狂気でした。

舞台は横浜ですが、そこはあまりストーリーに関係ないと思います。離婚を要求される旦那と彼氏と喧嘩して悩む女性の心の動きを捉えた第1話ですが、話の展開は素人っぽい感じ、大根役者のように辿々しい演技ですが、最後のシーンで彼氏の車に乗っていなかった彼女。そして彼氏の冷たい表情。「何が起こったのー?」で終わり。笑

第2話は僕的には一番ハマらなかった退屈なストーリー。

第3話が最もシリアスな犯罪を展開させており、これだけでロングな映画作れるんじゃないの?って思いました。「ジョーカー」の新作につながるのかもしれないですね。

⭐️⭐️⭐️

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