お客さんあんまり入ってなかったな。でもこれ多分今年の日本アカデミー賞にノミネートされると思います。
見方は人によってずいぶん変わると思います。少しでも介護に関わる経験をした人にとって、親を亡くした人にとっては、ずっしりと心に響く内容です。僕はとても響きました。
主演の松山ケンイチが自分の父を殺して、その後同じ境遇の介護の現場で次々と老人を殺していく、まあ安楽死ですが、以前起こった相模原施設連続殺人のような優生思想とは全く違う、安楽死、尊厳死をテーマとした映画です。
長澤まさみはやっぱりすごいですね。この人もう日本を代表する女優になりました。最後に松山に告白するくだりは、はっきり言ってしまうと結果論であり、この事件とは何も合致することはありません。また、松山が親を殺した後、折り鶴を開いて父からの手紙を読んで泣いたことは、逆にここまでの事件を起こす抑止力になったのではと勘繰ってしまいましたが、観た後グッと考えさせられる内容でした。